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春の朝 ブラウニング
時は春、
日は朝(あした)、
朝は七時、
片岡に露みちて、
揚雲雀(あげひばり)なのりいで、
蝸牛(かたつむり)枝に這ひ、
神、そらに知(し)ろしめす。
すべて世は事も無し。
上田敏訳「海潮音」
相変わらず世間では景気が悪いの大合唱だ。まあ、好景気とまでは言いにくいかもしれない。少なくとも世の中がバブル時代のようにうかれた雰囲気でないことだけは確かだ。
政府・自民党は10兆円を上回る規模の景気対策をちらつかせている。野党も基本的には賛成のようだ。減税ならともかく、新たな公共投資の積み増しに僕は反対だ。新分野の社会資本整備を含む公共投資なんて言ってるけど、どうせ地方ばらまき・従来型の土建行政舞い戻りに決まっている。
僕の子どもの頃から較べれば、みんなどうみたっていい生活をしている。これ以上、消費や生産を増やしてどうするのかね? 僕は今の暮らしのままで満足だ。毎日、うまいものが食べられるし、外国旅行だって行こうと思えばいつだって行ける(実際にはもう5年も行ってないが)。
一般的に言えば、未だ整っていないのは住環境だろうが、統計上では昭和53年に全国すべての都道府県で住宅のストック数が世帯数を上回ったことになっている。これから少子化や人口減少、土地あまりの時代が続くのだから、住宅問題は時間の経過とともに少しずつ解決の方向に向かうだろう。
Robert Browning の「春の朝」のような爽やかな気分で生きたいね。
ビル・トッテンからのレター (Our World)
〈No.151 新著『アメリカは日本を世界の孤児にする』(ビル・トッテン − 出版記念講演より)〉参照。
1998年03月14日(土)
経済企画庁が13日に発表した国民所得統計速報によると、97年度(97年4月〜98年3月)のGDPの実質成長率はマイナスに転落することが必至の情勢で、年度でマイナス成長になれば第1次石油危機の74年度以来、23年ぶり、「橋本政権の経済運営の責任が問われる一方、景気対策を求める内外の圧力が強まりそうだ」だって(朝日新聞)。
GDP(の数字)が増えたって減ったって僕たちの生活に関係ないじゃん。なんでそんなことで一喜一憂するのかね。これ以上、経済成長してどうするの? 経済学をきちんと勉強したことないから、よくわからないけど、これ以上、生産や消費が増えたって、ゴミがそれだけたくさん出て、ただでさえ汚染された環境がますます悪化するだけじゃん。クルマや家電の売れ行きなんて多少落ち込んだ方がいいと僕は思うね。
10兆円を上回る規模の景気対策をどうしてもやるんだったら、公共投資よりは減税の方がまだまし、と11日の日記に書いたけど、本当のことを言えば、所得税/住民税はむしろ増税した方がいいと思う。増税といっても、最高税率を100%に上げて、金持ちからだけたくさんとるようにすればいい。日本の超過累進課税は、欠点はあるにせよ、所得の再配分という観点からみてよくできた制度だ。現在は課税される所得金額3.000万円以上が所得税率50%、1千円以上330万円以下が10%だ(国税庁ホームページの「所得税の税率」参照)。たとえば課税される所得金額1億円以上に対して(所得税/住民税合わせて)100%という税率を新たに設けたらいい。1年間の生活費に何千万円も必要ないはずだ。能力のある人間は賢く働いて、たくさん儲け、そしてどんどん納税しよう。国や地方の財政問題はこれで一挙に(とまではいかないにせよ、少なくとも徐々にではあれ)解決だ。
愛国心なんて言葉があるけど、もしもそんなものを本当にもっているんだったら、従軍慰安婦はいなかった、南京大虐殺はなかった、なんてことを主張するより、具体的に何億円も納税して国家に貢献しよう。
ところで国税通則法第2条によるとサラリーマンは納税者じゃないらしいね。これは猪瀬直樹の「ニュースの考古学」(週刊文春)で知った。
〈納税者〉 国税に関する法律の規定により国税(源泉徴収等による国税を除く。)を納める義務がある者(一部略)及び源泉徴収等による国税を徴収して国に納付しなければならない者をいう。
須磨連続児童殺傷事件、加害少年の中学校長を謹慎処分
神戸市須磨区の連続児童殺傷事件で、関東医療少年院に送致された男子生徒(15)が通っていた市立中学校の校長(60)が中学の卒業式があった当日、ストリップショーを見ていたことがわかり、市教委は18日、校長を謹慎処分にした。同日発売の写真週刊誌フォーカスに、劇場で見物する校長の様子が掲載された。
市教委によると、校長は卒業式のあった13日夕、大阪市内のストリップ劇場で約4時間にわたってショーを見物し、舞台上で野球拳をしたという。謹慎の理由について、市教委は「軽率な行為で社会的な信頼を損なう」としている。この問題は18日の市議会予算特別委員会でも取り上げられ、鞍本昌男教育長は「生徒や保護者に多大な動揺を与えたことは遺憾だ」と陳謝した。
校長は17日、少年院に出向き、職員を通じて卒業式に出席できなかった男子生徒に卒業証書を渡した。校長は今月末に定年退職を控えている。(asahi.com)
1998年03月20日(金)
『FOCUS 3月25日号』 「少年A卒業式当日にストリップ見物の校長」
「つづきは明日だ」なんて書きながら、連休前で忙しくて、何も書けなかった。岩田校長、ごめんなさい。
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