立場を越えて反弾圧の輪を!

「反テロ」―運動圧殺を許さない民衆連帯
2・23東京集会


2002年2月23日(土)
早稲田奉仕園



反弾圧東京集会メッセージ

 いま、ふたたびアジア侵略の亡霊が甦りつつある。
 アメリカ合州国が突出した世界支配ーグローバリズムの下で日本は遂にアフガン侵略戦争に参戦し、民衆への抑圧ー弾圧体制を急ピッチで強めている。自らの命と尊厳を懸けた民衆の抵抗を分断ー抹殺すべく声高に「反テロ」が唱えられ、日本赤軍の闘いもまた最も鋭く弾圧にさらされてきた。
 日本赤軍の闘いに伴って広範に繰り広げられてきた弾圧は、パレスティナ解放を共にする国際民衆連帯への弾圧であると同時に、日本の侵略ー抑圧に抗する民衆への弾圧でもある。集会に寄せられた獄中者のメッセージには次のことばがある。「いま、一人への弾圧を許すことは、明日、全人民への弾圧に道を開くことになる」。私達は、民衆の反弾圧の立場に立つ。
 東京2・23集会は、パレスティナ解放運動に参加した日本赤軍などの闘いを裁く権利が日本にはないことを確認し、民衆へのあらゆる「反テロ」弾圧と闘い続ける意志を明らかにする。集会はまた、パレスティナ解放運動に参加してきた岡本公三さんを含む7人への国際指名手配攻撃を弾劾し、これらの弾圧に抗し、うち破っていく意志を明らかにする。
 全世界の友人、仲間たち!
 「反テロ」−グローバリズムに伴うあらゆる弾圧に抗する国際民衆連帯を共に推し進めよう!




立場を越えて
反弾圧の輪を!

「反テロ」―運動圧殺を許さない民衆連帯

★ 02年2月23日(土)
★ PM2:00〜5:30(1:45開場)
★ 日本キリスト教会館
    JR・高田馬場駅から: 早稲田大学行きバスにて西早稲田下車・徒歩約3分
    地下鉄東西線・早稲田駅から: 徒歩約5分
    東京都新宿区西早稲田2−3−1
★ 講演: 加々美光行さん 〜 いま、反テロ―グローバリズムの本質を問う
★ 発言: 足立正生さん、大谷恭子さん、川村理さん、救援諸団体他
★ 報告: 小田原紀雄さん 〜 国際的組織犯罪条約を巡る現局面
★ 参加費: 千円

主催:重信裁判を支援し、関連する諸弾圧を許さない連絡会(準)
連絡先:東京都千代田区神保町1−48 加藤ビル402 FAX: 03-3233-0036 (反弾連事務局:担当・蔵田計成)

<参考: 現在公判中・服役中の方々>: 浴田由紀子さん(東拘)・菊村憂さん(USA)・重信房子さん(東拘)・城崎勉さん(USA)・泉水博さん(岐阜刑)・戸平和夫さん(東拘)・西川純さん(東拘)・丸岡修さん(宮城刑)・和光晴生さん(東拘)
<参考: 国際指名手配攻撃下にある方々>: 2000年にレバノンへの政治亡命を認められた岡本公三さんを含む7名。


反弾圧集会への呼びかけ 〜 立場を越えて

 パレスチナに赴き、日本赤軍の一員として20数年間にわたって闘い続けてきた重信房子さんが、新たなる闘いの地を日本に求めて帰国し、逮捕されてから早くも1年が経過しました。その際に、逮捕史上類例をみないような周辺関係者への不当かつ大量な捜索や、逮捕取り調べが行われたことは記憶に新しいことと思います。このような国家権力による手当たり次第というに等しい捜査活動(赤軍罪!)は、許し難いほど不当であり、黙って見逃すことが出来ないものでした。このような事態の中で、私たちは「重信裁判を支援し、関連する諸弾圧を許さない連絡会」(通称反弾連)の結成を広く呼びかけてきました。
 さらに、その後アメリカの経済的軍事的中枢で炸裂した「9・11事件」と、それを契機にして起こった「反テロ」旋風は、私たちが担うべき課題の重要性を再確認させるに十分過ぎるほど十分でした。いま、21世紀の世界の歴史はこれを転回軸にして新しい激動の時代に入ろうとしています。人々がその歴史に対して如何に関わるのか、いま、その内実が問われていると考えます。
 「事件」に関してはさまざまな政治的立場からの評価がなされており、ある種の断定は避けざるを得ませんが、暴き出されるべき明白な事実は、市場経済主義の帰結点ともいえるグロ−バリズムの下で、世界人口の5分の1に過ぎない先進国が、世界の富の5分の4強(87%)を独占しているという世界歴史の現実ではないでしょうか。「事件」に対する政治的評価は別にして、この数値は、「事件」の背景と本質の一端を鮮烈に突き出していると考えます。
 これに対して、一つの試論を提起すれば、世界史はかってのむき出しの市場争奪戦を演じた帝国主義段階とその後の冷戦時代を終えて、いま、アメリカによる政治的、経済的、軍事的一極支配のもと、グロ−バリズムという衣を着けた「アメリカ原理主義」が世界を跋扈しています。湾岸戦争から始まり、「反テロ」を口実にした今回のアフガニスタンへの傍若無尽な「報復テロ」へと連動させ、「正義」の名において厖大な難民を生み出し、民衆の生活を破壊しています。また、恥ずべき蛮行がパレスチナや第三世界の民衆に対しても向けられています。
 我が国でも、この大がかりな「報復テロ」に呼応した「反テロ措置法」が制定されました。これは日本国憲法が厳密に封印してきたはずの集団的自衛権という禁じ手の行使を、半ば公然と内外に宣明したことを意味します。それと同時に、既存の法体系の根幹を否定し、言論、思想、結社の自由など人間存在に係わる基本的人権を、「反テロ」の下に封殺したものでした。しかも、あらたに反テロ=抑圧支配体制強化のための超法規を実体化した「有事法制法」の制定を企図しています。
 1年前のあの「重信逮捕」に際して加えられた関連諸弾圧(=赤軍罪)は、結果的には現在進行中のこのような反テロ=抑止弾圧体制の先行形態に等しい政治的性格を内包するものでした。これに対する反弾圧の取り組みの連携はあまりにも不本意なものでした。そうした困難な状況の中で、さまざまな救援活動が個別的に展開されてきたし、現在もその努力は粘り強く続けられています。これらの個々の活動の報告を受け、それを横につなげながら、その周辺に一つの外輪を作り出し、全体としての反弾圧のスタ−トラインを引くことは、きわめて重要な現在的意義をもっているものと考えます。表記の要領で反弾圧=連帯集会を開催することにしました。
 小異を認めて大道を目指すべく、あらゆる反弾圧・救援活動に関わる皆さんが、立場を越えて一人でも多く参加されるよう、心から呼びかける次第です。


重信裁判を支援し、関連する諸弾圧を許さない連絡会(準)

<呼びかけ人> 浅田光輝(名誉教授)/いいだもも(著述業)/大下敦史(雑誌編集者)/大谷恭子(弁護士)/加々美光行(大学教員)/川村理(弁護士)/川口和子(弁護士)/菅孝行(劇作家)/空閑明大(アソシエ21関西)/蔵田計成(著述業)/栗木安延(前大学教員)/古賀進(出版編集者)/塩見孝也(著述業)/津林邦夫(人民新聞社)/平井吉夫(翻訳家)/松裏功三/松田政男(映画批評家)/向井孝/山中幸男(救援連絡センタ−)/吉本昇/和久田修(弁護士)

 [2001.12.12現在]