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ムキンポの鼻☆スペリオール

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2006年10月号

連載第27回

僕が天皇制に反対なわけ


 アイオワだかアイダホだかどこだかでロリコンかなんかの研究をしてた僕の友人が、1998年頃、どこかの小学校で見つけてきたという読本がある。
 ぼくは学校で前の戦争で日本はアジアに出ていってひどいことばかりした,って教えられていたので,日本はなんてひどい国なんだ,日本人ってなんて極悪非道なんだ.戦前の日本人ってひょっとしたら,みんなホモの共産党員だったんじゃないかって思って,日本と日本人がきらいで,そいでもって自分もきらいになって,ホモにカマ掘られたら,伝染してホモになっちゃいそうなくらい,自信がなかったんですけど,よしりんや藤岡信勝先生のいうことをきいていて,目がさめて,日本ってなんてすばらしい国なんだ,日本人は日本人だからえらいんだ,中華思想で,どこへとんでくかわかんない核ミサイルおったててる穴に住んでて実は人肉喰ってるシナ人とか,そのけつについて回って犬を喰ってる朝鮮人より,ぼくは日本人だからえらいんだ,こんなぼくをえらい日本人にしてくれたおとうさんおかあさん,ありがとう,天皇陛下万歳.


 「赤帽よいこ」とか「ハタ坊」とかの言葉をネット掲示板で弄んだり、上のようなテクストを快楽として読むくらいの政治意識はあったものの、それまでほぼノンポリで、「デモとかダサい」とバカにしてた僕が急に「政治」に目醒めたのは2001年の「9.11」事件(とそのちょっと前に買ったデジカメ)がきっかけだったが、それまで天皇制にほとんど何の興味もなかったのが、急にはっきりと反天皇制に変わったのは1989年前後の下血=自粛騒ぎが原因だった。80年代後半は、僕はリュックを担いで世界旅行してた時期で、そのうち2年間くらいは日本にいなかったが、あるとき日本に帰ってくると、周囲の空気ががらりと変わっているのに気づかされた。天皇陛下が死にそうで毎日下血してるという。人は誰でもいずれ死ぬ、だからどうした、と思うわけだが、どうやら世間はまったく違う論理で動いているらしい。天皇制なんて過去の遺物でほっといたら自然消滅していくものだが、日本は「経済大国」だし、能や歌舞伎やヤンバルクイナみたいに保護してさしあげるのは別にかまわん、どうぞご随意に、と思っていたが、天皇制とはそんなに甘いものではない、とこのとき初めて思い知った。もうとにかくこのときは毎日頭にきてた。日本列島に棲息している限り、たとえタヌキであろうとミミズクであろうと自粛し喪に服さねばならん、と誰も彼もがあらゆる場所で命令を受けるのだ。ここは土人の国か〜? と思ったわけだが、先に書いたとおり、この頃はまだノンポリだったし、反天皇制全国個人共闘〈秋の嵐〉の存在も知らなかったし、思ってるだけで、何の行動も起こさなかった。
 それから10年あまりが過ぎ、デジカメを買い、「9.11」事件が起き、共産趣味に目醒め、観光左翼となり、そして今の僕がいる。土人酋長制粉砕!

Human BE-IN 2006 & WORLD PEACE NOW 9.9

高円寺ニート組合PRESENTS
家賃をタダにしろ!中野→高円寺一揆(9/16)



2006年9月9日(土)
Human BE-IN 2006
WORLD PEACE NOW 9.9

2006年9月16日(土)
家賃をタダにしろ!中野→高円寺一揆

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